青チャートのエクササイズ、これの解説はどこにある?解答編だけでは分かりにくいときの対策

数学の定番参考書として多くの受験生に支持されている「青チャート」。その中でも特に多くの生徒を悩ませるのが「エクササイズ問題」です。例題を理解したつもりでも、いざエクササイズを解こうとすると「解答はあるけど解説が不十分で分かりにくい」「途中式が飛びすぎていて自分の思考が追いつかない」と感じることはありませんか?実際、青チャートのエクササイズは「解答編」に解説が掲載されているものの、丁寧に一歩ずつ説明されているわけではなく、数学が苦手な人にとっては理解しづらい場合も多いのです。

本記事では、「青チャートのエクササイズの解説はどこにあるのか?」という基本的な疑問に答えつつ、解答編だけでは理解が追いつかないときの効果的な対策を具体的に解説していきます。例題に立ち返る方法や単元をさかのぼる学習法、他者からのアドバイスの受け方などを紹介します。また、青チャート全体の構成やエクササイズの役割、他教材との比較、効率的な学習計画の立て方まで幅広く取り上げることで、受験勉強における「青チャート攻略法」を総合的にまとめています。

「解答はあるのに解説が分からない…」と行き詰まってしまうのは誰にでも起こることです。しかし、そこで学習を止めてしまうのではなく、正しい方法で対策すれば必ず力になります。青チャートのエクササイズを“理解して解ける”問題に変えるためのヒントを、本記事を通してぜひ掴んでください。

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青チャートのエクササイズ、これの解説はどこにある?解答編だけでは分かりにくいときの対策

エクササイズの解説は解答編にある

青チャートの「エクササイズ」は、節ごとの例題を理解した後に取り組む「実践問題集」のような位置づけです。これらの問題の解説はどこにあるのかというと、答えは「解答編」にあります。つまり、別冊の解答編を開けば、各エクササイズ問題の解答と簡潔な解説が載っているのです。

ただし、注意したいのは「解答編の解説=すべての過程を丁寧に説明しているわけではない」という点です。青チャートは「大学受験に対応できる実力をつける」ことを目的にしているため、ある程度の基本的な理解がある前提で書かれています。そのため、途中の計算式や考え方が省略されていたり、「この式変形はどうやったの?」と疑問に感じる部分が出てくることも珍しくありません。

ある解法を使うとしても、「なぜその解法を使うのか」が説明されていない場合があります。数学が得意な人なら直感的に分かる部分でも、初学者にとっては“いきなり結果が出てくるように見える”のです。

これは、例えるなら料理のレシピで「塩を適量加える」とだけ書かれているようなものです。料理経験者なら「この量だな」と感覚的に分かりますが、初心者は「適量ってどれくらい?」と迷ってしまう。それと同じで、青チャートの解答編は“中級者以上向けの説明”が多いため、初学者は解説を読んでも理解が追いつかないことがあります。

しかし安心してください。青チャートのエクササイズが難しいのは、多くの人が通る道です。次に紹介する「分かりにくいときの対策」を実践すれば、理解を一気に深めることができます。

解答編の解説が分かりにくいときの対策

例題に戻る

青チャートのエクササイズでつまずいたとき、最も効果的なのが「例題に戻る」ことです。エクササイズ問題は例題の応用として作られているため、解き方のベースは必ず例題にあります。

たとえば、エクササイズで「関数の最大・最小」を求める問題に苦戦した場合、その節の直前にある「例題:関数の極値を求める」の解説をもう一度読みましょう。例題には「どんなときに」「何をするのか」が詳しく書かれています。つまり、エクササイズを理解するカギは、例題の理解度にあるのです。

多くの人は「もう例題はわかった」と思い込んで先に進んでしまいますが、実は例題を“完璧に理解していない”ケースがほとんどです。もし解答編の説明がわからなかったら、「これは例題のどこを応用しているのか?」と考えながら見直すことで、意外なほどスッと理解できるようになります。

同単元の初めに戻る

それでも分からない場合は、同じ単元の最初に戻って復習するのも効果的です。青チャートの各単元は、基本→発展→応用という流れで構成されています。途中のステップを飛ばして進んでしまうと、エクササイズでいきなり難しく感じるのは当然のことです。

たとえば「2次関数の最大・最小」が理解できない場合、「1次関数」や「2次関数のグラフ」など、前のページをもう一度読むと、「あ、ここでこういう形になるから最小値が出るんだ!」と腑に落ちることがあります。

スポーツに例えるなら、いきなり試合で勝とうとするよりも、基本のフォームを確認する練習を繰り返すほうが確実に上達します。青チャートのエクササイズも同じで、「基本の確認」が最短の近道なのです。

前の単元に戻る

さらに理解が難しいと感じたら、思い切って「前の単元」まで戻りましょう。数学は積み上げの教科なので、前の単元が不十分だと、次の内容が理解できないことが多いのです。

たとえば、三角関数のグラフでつまずく人は、実はその前の「図形と計量(三角比)」や「相似な図形」の理解があやふやだったというケースが非常に多いです。

これは、家を建てるときに土台がしっかりしていないと上の階が崩れてしまうのと同じです。焦って先へ進むよりも、土台を固める方が結果的に早く理解できます。

他の人に教えてもらう

最後に紹介するのは「他の人に教えてもらう」方法です。学校の先生や友達、塾の講師に質問することで、自分が見落としていた視点を知ることができます。

青チャートの解答を自分で読んで分からないとき、「何が分からないのか」すら整理できないことがあります。そんなとき、人に説明してもらうことで「あ、自分はこの式変形の理由を知らなかったのか」と気づけるのです。

また、青チャートの例題には「解説動画」も存在しています。自分の理解度に合わせて動画を活用すれば、紙面では分からなかった部分も視覚的に理解しやすくなります。

他人に頼るのは「自分が弱いから」ではありません。むしろ、分からないことを素直に質問できる人ほど、最終的に学力が伸びる傾向にあります。青チャートのエクササイズを理解するためには、1人で抱え込まず、周囲の知識をうまく活用することが大切です。

このように、「解答編が分かりにくい」と感じたときこそ、学び方を見直すチャンスです。例題・単元内のつながり・単元間の関係・他者の視点——この4つを意識して学ぶことで、青チャートのエクササイズはただの「難しい問題集」ではなく、確実に実力を伸ばせる最強の教材になります。

青チャートおよびエクササイズについて

青チャートとは?その基本構成と目的

「チャート式基礎からの数学(通称:青チャート)」は、数研出版が発行している高校数学の定番参考書です。長年にわたって受験生や学校現場で愛用されており、その信頼性は非常に高いものがあります。青チャートの特徴は「例題中心」の構成にあります。各単元が「重要例題→練習例題→エクササイズ(演習問題)」という流れで組まれており、段階的に理解を深めながら実戦力を育てる設計です。

たとえば「2次関数」の章を開くと、まずは「平方完成」「グラフの性質」といった基礎的な例題があり、そのあとに応用的な問題へと進みます。最終段階にあるエクササイズでは、入試レベルに近い総合的な問題に挑戦できるようになっています。このように、青チャートは“基礎から応用までを一冊で完結させる”教材として設計されているのです。

目的は単なる問題演習ではなく、「考える力」を身につけることにあります。公式や定理を暗記するだけでなく、なぜその方法が成り立つのか、どのようなときに使うのかを理解すること。これが青チャートの真髄です。

たとえるなら、青チャートは「数学の地図帳」です。基礎から難関大レベルまでの道筋がすべて書かれており、どの地点に自分が立っているのかを確認しながら進めるのが魅力です。地図を見ながら旅を進めるように、青チャートを手にすれば、迷わず数学の世界を進むことができます。

エクササイズの役割と必要性

青チャートの中でも「エクササイズ」は、最も実力を試す重要なステップです。多くの人が「例題までは理解できるけど、エクササイズが難しい」と感じますが、それは当然のこと。なぜなら、エクササイズは“理解した内容を自力で使えるかどうか”を確認するテストのような位置づけだからです。

例題を読むだけでは、「なるほど、そう解くのか」と納得しても、実際には手を動かさずに理解したつもりになっていることがあります。しかしエクササイズに取り組むと、「あれ?どの式を使うんだっけ?」と立ち止まる瞬間が出てくる。これこそが学習のチャンスなのです。

エクササイズの役割を勘違いしてはいけません。それは“ただの追加問題”ではなく、例題で得た知識を定着させるための「橋渡し」です。橋を渡らずに次の単元へ進むと、理解の土台がぐらつき、後々もっと難しい内容でつまずくことになります。

また、エクササイズは「自分の理解度を見える化する」ツールでもあります。問題を解いたあと、どの部分で止まったのかを記録しておくと、復習時に「自分が弱い部分」が明確になります。たとえば「計算ミスが多い」「定理を思い出せない」「途中式が整理できない」など、苦手の原因を可視化できるのです。

このように、青チャートのエクササイズは「理解したことを定着させる訓練」と「自分の弱点を知る分析ツール」という二つの役割を持っています。たとえ一度で解けなくても、繰り返すことで確実に力になります。

例題の解説動画の利点と活用法

青チャートには「例題の解説動画」が存在しています。これは、従来の紙面だけでは分かりづらかった部分を補ってくれる非常に便利なリソースです。

動画解説の最大の利点は、「なぜその考え方に至るのか」を視覚的に理解できる点です。文字だけでは伝わりにくい式変形の流れや、グラフの描き方、関数の動きなどが、講師の説明とともにリアルタイムで見られるため、「あ、そういうことだったのか!」と腑に落ちやすくなります。

たとえば、数ⅠAの「場合の数」で「順列と組み合わせの違い」を扱うとき、文字で読んでも混乱しやすい部分です。しかし動画でその違いを図で示してくれると、理解しやすい場合があります。このように、視覚と音声での説明は記憶にも残りやすく、効率的な学習につながります。

また、動画は「自分のペースで学べる」という点でも大きな利点があります。理解があいまいな部分を何度でも巻き戻して確認できるため、授業中に聞き逃したり、解答解説を読んでもピンとこない部分を補強できます。特に、部活や塾で忙しい高校生にとって、スキマ時間を使って復習できるのは大きな強みです。

動画を最大限に活用するには、「見るだけで終わらせない」ことが重要です。動画を見たあとは必ず「ノートに手を動かして再現する」「例題を自分で解き直す」ことをセットにしましょう。見て理解したつもりでも、実際に手を動かして確認することで初めて“自分の力”になります。

さらに、解説動画は「復習ツール」としても優秀です。たとえば定期テストの直前に、苦手単元の動画を倍速で見返すだけでも、短時間で要点を整理できます。青チャートの紙面と動画を組み合わせることで、より立体的に数学を理解できるようになります。

青チャートは、長年「紙で学ぶ教材」の代表でしたが、動画の登場によって“自分で学ぶ力を支える教材”へと進化しています。紙とデジタルを組み合わせて使うことで、エクササイズもより理解しやすくなり、数学が「読んで分かる」だけでなく「考えて分かる」ものへ変わっていくのです。

このように、青チャートは「エクササイズ」を含めた構成が一体となって学習効果を高める教材です。各要素をバランスよく活用することで、基礎から応用まで確実に力をつけることができます。

効果的な学習法—青チャートの使い方

青チャートを使いこなすうえで大切なのは、「問題をどのように解くか」という明確な指針を持つことです。なんとなく順番にページを進めているだけでは、量だけこなしても実力はなかなか上がりません。

まず意識すべきは、「例題を理解してからエクササイズに進む」という流れを守ることです。青チャートは、例題とエクササイズの間に“理解の橋渡し”がある構成になっています。例題を飛ばしていきなりエクササイズに挑戦すると、「どの公式を使うのか分からない」「式変形の方向性が見えない」という壁にぶつかってしまいます。

具体的には、1つの例題を次のような流れで学ぶと効果的です。
① まず自分の力で考える(5〜10分)
② 解答を見ながら「なぜそうするのか」を理解する
③ 自分のノートで手順を再現する
④ 翌日もう一度、解答を見ずに解いてみる

このプロセスを丁寧に繰り返すことで、単なる暗記ではなく「思考の型」が身についていきます。たとえば、関数の最大・最小の問題で「微分して、増減表を作り、グラフを描く」という手順を何度も再現するうちに、自然と「このタイプの問題ではこの手順だな」と体で覚えられるのです。

つまり、青チャートを進めるときの指針は「量より質」。1問を深く理解して、次に似た問題に応用できるようにすることが、最も効率的な学習法です。

復習の効果的な方法

青チャートの効果を最大限に引き出すには、復習の仕方が重要です。数学は「解いた瞬間」よりも「解いたあと」の時間に定着します。

おすすめの方法は「3段階復習法」です。

①その日のうちに軽く見直す
問題を解いた当日、ノートを見返して「どの部分で迷ったか」「どの公式を忘れていたか」を簡単にメモします。まだ記憶が新しいうちに復習すると、記憶の残り方が大きく違います。

②3日後に再チャレンジ
人間の記憶は3日で大きく薄れるといわれています。そのため、3日後にもう一度解いてみることで、「本当に理解できているか」を確認できます。解答を見なくてもスムーズに解けるならOK、途中で止まるなら再度例題を確認しましょう。

③1週間後に総復習
単元ごとに1週間後にまとめて解き直すと、「部分的な理解」が「全体的な理解」に変わります。

この3段階を意識することで、「分かったつもり」を防ぎ、定着率を飛躍的に上げることができます。

また、復習ノートを作るのもおすすめです。解けなかった問題だけをまとめた「苦手ノート」を作っておくと、テスト前や模試前に見返すだけで効率よく復習できます。たとえば「微分で符号ミスが多い」「ベクトルの内積の公式を忘れやすい」など、自分の弱点を“見える化”するのです。

青チャートは分量が多いので、すべてを完璧にやり直すのは非効率です。だからこそ、「できなかった問題だけを再演習」する仕組みを作るのが、長期的な成功のカギです。

難易度別のエクササイズ攻略法

青チャートのエクササイズには、難易度に幅があります。最初のほうは基礎〜標準レベルですが、後半にいくほど入試レベルに近い応用問題が増えていきます。これを理解したうえで、自分のレベルに合わせて使い分けることが重要です。

まず、基礎〜標準レベルのエクササイズでは、「例題の解き方を再現する」ことを意識しましょう。特に、例題で学んだ公式や考え方をそのまま使える問題が多いので、「例題との共通点」を探すことがポイントです。

一方で、難易度が上がる中盤〜後半の問題では、1つの方法に固執せず、「複数のアプローチを試す」練習をしましょう。たとえば、グラフを使う方法と代数的な方法を両方試すなどです。これにより、思考の柔軟性が鍛えられます。

さらに、どうしても解けない問題に出会ったときは、「無理に時間をかけすぎない」ことも大事です。1問に30分以上悩むより、解答を見て「どういう発想で解くのか」を理解したほうが、学習効率は圧倒的に高いです。

たとえば、京都大学レベルの応用問題を見て「まったく分からない」と感じたとき、それは自分のレベルが足りないのではなく、“まだその発想を知らないだけ”です。いったん解答を理解し、次に似た問題を解いてみることで「自分で思いつける力」に変わっていきます。

つまり、青チャートのエクササイズ攻略では「すべてを完璧に」よりも「理解を積み上げること」を優先するのが正解です。難易度別に取り組み方を変えることで、効率的かつ確実にステップアップできます。

例題とその解答の重要性

青チャートの真価は、例題とその解答にあります。多くの生徒は「例題は簡単だから飛ばそう」と考えがちですが、実はそこにこそ最も重要なエッセンスが詰まっています。

例題は、数学の“考え方”を教えてくれる先生のような存在です。単なる「問題」ではなく、「なぜこの方法を使うのか」「他の解き方との違いは何か」という“思考の手順”を学ぶ教材なのです。

たとえば、青チャートの微分の章にある例題を見てみると、「関数を整理してから微分する」「増減表を書く」といった“流れ”が明示されています。この流れを頭に入れておくと、エクササイズや入試問題でも自然と同じ手順で考えられるようになります。

また、例題の解答をただ読むだけでなく、「なぜこの式変形をしたのか?」を自分の言葉で説明できるようにすると、理解が一段深まります。自分のノートに「なぜそうするのか」を書き添えるだけでも、次に見直したときの理解度がまるで違います。

さらに、最近では例題に対応した「動画解説」もあるため、紙面では分かりづらい考え方を映像で補えるのも魅力です。目と耳で理解すると、同じ内容でも記憶に残りやすくなります。

青チャートの例題は、「理解の出発点」であり「応用の原型」です。例題を大切に扱うことで、エクササイズや入試問題への対応力が自然と育ちます。どんなに難しい問題も、例題の延長線上にある――そのことを意識して取り組むだけで、青チャートは“難しい参考書”から“自分の力を伸ばす最良のパートナー”へと変わっていくのです。

このように、青チャートを効果的に使うためには、ただ「たくさん解く」よりも、「どう理解して、どう復習するか」を意識することが大切です。例題・復習・レベル別攻略の3本柱を意識すれば、数学の力は確実に伸びていきます。

充実した学習のためのリソース

青チャートを効果的に使いこなすためには、単に本書を解くだけでなく、「どの教材をどう組み合わせて学習するか」も重要です。青チャートには確かな完成度がありますが、すべての学力層に最適というわけではありません。自分の理解度や志望校レベルに合った教材を選び、計画的に活用することで、青チャートの効果を最大限に発揮できます。ここでは、「青チャートと黄チャートの違い」「問題集や参考書の選び方」「週間学習プランの立て方」について詳しく見ていきましょう。

青チャートか黄チャートか

チャート式シリーズには、主に「白」「黄」「青」「赤」と難易度の異なる4色があります。その中でも「青チャート」は大学受験標準〜難関レベルをカバーしており、国公立大学や中堅以上の私立大学を目指す生徒に人気です。一方、「黄チャート」は基礎を丁寧に確認しながら標準問題まで対応できる構成で、数学が苦手な人や「基礎からやり直したい」と思っている人に向いています。

たとえるなら、「黄チャート」は基礎体力をつけるためのトレーニング、「青チャート」は試合に出るための実戦練習です。どちらも重要ですが、現在の実力に合ったものを選ぶことが非常に大切です。たとえば、まだ基礎が不安定なのにいきなり青チャートを始めると、「解答を読んでも理解できない」「式変形の理由が分からない」と感じることが多いです。

逆に、ある程度基礎が身についている生徒にとっては、黄チャートでは物足りない場合もあります。特に入試問題レベルの応用力を養うには、青チャートのエクササイズ問題に挑戦することが効果的です。自分の現状を見極めて「順にステップアップする」という流れを意識すると、無理なく実力を伸ばせます。

問題集と参考書の選び方

青チャートを中心に勉強する場合でも、他の教材をうまく組み合わせると理解が一気に深まります。ポイントは「青チャートで理解→別の問題集で定着→過去問で実戦力アップ」という流れをつくることです。

たとえば、青チャートで例題とエクササイズを解いたあと、「一対一対応の演習」などの問題集で練習すると、別の角度からのアプローチに触れることができます。これは、同じ問題でも違う先生の説明を聞くようなもので、「なるほど、こう考えるのか」と理解の幅が広がります。

また、解説がより丁寧な参考書を併用するのも効果的です。特に「授業で習ったけど忘れてしまった」「途中式の意味が分からない」というときは、『これでわかる数学』などを読むことで、青チャートの内容がスムーズにつながります。

教材選びで大切なのは、“自分の目的”を明確にすることです。基礎を固めたいなら黄チャートと基本問題集(学校で使用している問題集)、実戦的な練習をしたいなら青チャート+入試問題集というように、目的ごとに使い分けることで「教材迷子」にならずに済みます。

週間学習プランの組み方

どんなに優れた教材でも、使い方が計画的でなければ効果は半減します。特に青チャートのようにボリュームのある教材では、1日に解く範囲を明確に決めることが成功のカギです。

たとえば、1週間を「理解→演習→復習」のサイクルで回すのがおすすめです。月曜から水曜までは例題を中心に理解を固め、木曜と金曜でエクササイズに挑戦、週末に間違えた問題を復習する——このように流れを決めておくと、無理なく継続できます。

また、学習計画を立てる際には「所要時間」を現実的に見積もることも重要です。青チャートの1単元をしっかり理解するには、例題・エクササイズを合わせて1〜2時間はかかります。1日2単元を目安にすれば、1週間で10単元程度進めるペースです。テスト前や模試前には、重要単元だけを重点的に復習する「短期集中プラン」も有効です。

さらに、進捗を「見える化」するのもおすすめです。ノートの端にチェック欄を作ったり、アプリで学習記録をつけたりすることで、自分がどれだけ進んだかを実感できます。これはマラソンで距離表示を確認するようなもので、「あと少しでゴールだ」というモチベーション維持につながります。

青チャートの学習は、正しい教材選びと計画的な取り組みで「わかる数学」から「使える数学」へと変化します。黄チャートや他問題集を適切に組み合わせ、週間サイクルで着実に進めていけば、難関校入試のレベルにも十分対応可能です。焦らず、着実に積み重ねることが何よりの近道です。

困難を乗り越えるために

青チャートを学習していると、必ずといっていいほど壁にぶつかる瞬間があります。どれだけ集中しても理解できない問題、解答を読んでも納得できない式変形、そして「自分には数学が向いていないのかも」と感じてしまう瞬間…。しかし、実はこうした「分からない時間」こそ、学力が伸びるための重要なステップです。ここでは、青チャートを学ぶうえで避けて通れない“困難”をどう乗り越えるかを、3つの観点から解説していきます。

解けない問題の対策法

まず最初に大切なのは、「解けない問題に出会ったときにどう行動するか」です。多くの人は「答えをすぐ見る」「そのまま飛ばす」という対応をしてしまいがちですが、実はこの“数分のあいだの考える時間”こそが、理解を深める最大のチャンスです。

たとえば、青チャートのエクササイズで分からない問題が出たとします。そのときは、すぐに解答を開くのではなく、「どの知識を使う問題なのか」を自分の中で推測してみましょう。「二次方程式の判別式を使うのかな?」「もしかして、三角比の変形かな?」と、頭の中で仮説を立てることが重要です。こうした「考えるプロセス」を積むことで、実際の入試問題に出たときにも自分で道筋を立てられるようになります。

それでも解けないときは、無理に粘らず「一度答えを見て構造を理解する」というのも立派な勉強法です。ただし、解答を見たあとに終わりにするのではなく、「なぜ自分はこの発想が出てこなかったのか」を必ず分析しましょう。たとえば、「平方完成を思いつかなかった」「式変形の順番が違った」と気づけば、それを次の問題で意識的に試せます。

解けない問題を「自分の弱点を発見するチャンス」と捉え、ノートに「間違いノート」を作って記録していくのもおすすめです。間違いノートには、単に正答だけでなく「なぜ間違えたのか」「次はどうすればいいか」を書くことがポイントです。これはスポーツのフォーム修正と同じで、「原因を自覚して改善」することが、上達の最短ルートなのです。

フラストレーションを乗り越える心構え

数学の学習には、どうしても「モヤモヤする時間」がつきものです。分からない問題を前にして、「自分だけができない」と焦る気持ちは誰もが経験します。しかし、青チャートのような体系的な教材では、“分からない”時間もまた学習の一部なのです。

たとえるなら、青チャートの学習は山登りのようなものです。最初はなだらかですが、途中に急な坂や岩場(難問)が必ず現れます。そこで立ち止まることは悪いことではありません。むしろ、その地点で「どんな装備(知識)が足りないのか」を見直すチャンスです。

モチベーションを保つコツは、「短期的な達成感」を意識的に作ることです。たとえば、「1単元終わるごとにチェックマークをつける」「例題を全部理解できたらご褒美に好きな動画を見る」など、小さな目標を設けることで、学習が続けやすくなります。

また、フラストレーションを感じたときは、「なぜ青チャートを始めたのか」を思い出すことも効果的です。志望校合格、定期テストの成績アップ、苦手克服——理由は人それぞれですが、その“目的意識”を再確認することで気持ちが前向きになります。

そして何より大切なのは、「できない自分を責めない」こと。青チャートはそもそも、解けない問題がある前提で作られています。分からない問題に出会うことは、自分の成長ポイントを見つけた証拠。焦らず、ゆっくり確実に前進していけば、必ず解ける日が来ます。

基礎からの理解を深めるステップアップ方法

最後に、「理解を根本から深める」ためのステップアップ法を紹介します。多くの人が青チャートでつまずく理由の一つは、「基礎があいまいなまま応用問題に入ってしまう」ことです。ですから、困難を乗り越える最も確実な方法は、基礎の確認を怠らないことです。

たとえば、因数分解の応用問題が解けない場合、実はその前段階の「展開公式の理解」が曖昧であることが多いです。そうしたときは、青チャートの前の単元、あるいは「黄チャート」や「教科書の例題」に戻るのが効果的です。遠回りのように見えて、実はそれが一番の近道です。

また、青チャートの「例題」を自分の言葉で説明できるようになるまで復習するのもおすすめです。たとえば、友人や家族に「この問題はこうやって解くんだよ」と口に出して説明してみると、自分の理解の甘さがすぐに分かります。教えることは、最も深い理解を得るための手段のひとつです。

もう一つのステップアップ法は、「複数のアプローチで同じ問題を考える」こと。青チャートの解答だけでなく、他の参考書やネット上の動画解説を見比べてみると、異なる考え方や計算手順に触れられます。たとえば、ある問題に別解が存在する場合、両方の方法を理解することで応用力が格段に上がります。

そして最後に、理解を定着させるには「時間を空けた復習」が欠かせません。人間の記憶は時間とともに薄れるため、1日後・1週間後・1か月後に同じ問題をもう一度解く“間隔復習”を取り入れると、長期記憶として定着します。

青チャートの学習で困難を感じることは決して特別ではありません。むしろ、それを乗り越える過程こそが、本当の実力を作り上げるステップです。焦らず、自分のペースで、基礎から一歩ずつ積み重ねていくこと。それが、最終的に「青チャートを自分の力で解き切る」ための最大の鍵となるのです。

青チャートのエクササイズ、これの解説はどこにある?まとめ

青チャートのエクササイズは、大学受験に向けて数学力を鍛えるうえで欠かせない重要なステップです。しかし、その「解説がどこにあるのか」「解答だけでは分かりづらい」という悩みを抱く人は少なくありません。本記事を通して見てきたように、エクササイズの解説は基本的に「解答編」にありますが、それだけで理解しようとすると難しく感じる場面もあるでしょう。

そのときこそ、焦らず一歩引いて「例題や前の単元に戻る」ことが大切です。青チャートは体系的に作られており、ある単元で解けない問題があっても、それは「前の知識を再確認するチャンス」なのです。たとえば、関数のグラフでつまずいたら、一次関数や二次関数の基礎に立ち返ると自然に理解がつながります。

また、「他の人に教えてもらう」ことも非常に効果的です。学校の先生、友人、あるいはオンラインの解説動画など、第三者の視点で説明を受けると、自分では気づけなかった考え方やヒントが得られることがあります。数学は「分かるまで考える」よりも、「分かるきっかけをどう得るか」が上達のカギなのです。

青チャートを最大限に活用するためには、教材そのものの理解だけでなく、「学習の設計」も意識しましょう。黄チャートや他の参考書を組み合わせることで、自分の理解度に合った段階的な学習が可能になります。特に、「例題→エクササイズ→復習」という流れを1週間単位で習慣化すれば、確実に実力が積み重なっていきます。

そして何より大切なのは、「解けない問題に出会うことを恐れない」ことです。青チャートのエクササイズは、単なる問題集ではなく、あなたの“思考力”を鍛えるための教材です。分からない問題があるということは、まさに今、成長の途中にいる証拠。答えを写して終わりにせず、「なぜそうなるのか」「どこでつまずいたのか」を一つひとつ確かめていく姿勢が、最終的に自分の武器となります。

もし青チャートの解説で迷ったら、次の4つを思い出してください。

  • ① まずは「解答編」を確認する
  • ② 分からなければ「例題や単元の初め」に戻る
  • ③ 根本的な理解が必要なら「前の単元」までさかのぼる
  • ④ それでも難しいときは「他の人や教材の力を借りる」

この4ステップを意識するだけで、青チャートのエクササイズに対する苦手意識は大きく減ります。そして、少しずつ「自分で解ける」問題が増えていくことで、数学の楽しさと達成感が感じられるようになるでしょう。

青チャートのエクササイズに向き合うことは、単なる受験勉強ではなく、「自分で考える力」を鍛えるトレーニングです。解説が分かりづらいと感じたときこそ、理解を深めるチャンス。焦らず、着実に、自分のペースで前進していきましょう。その積み重ねが、入試本番での自信につながり、最終的には数学という科目を「得点源」に変えてくれるはずです。

さあ、今日も青チャートを開いて、あなたのペースで一歩ずつ進んでいきましょう。たとえ時間がかかっても、「理解できた」という瞬間の喜びは、必ずあなたの努力を報いてくれます。

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