勉強の目的を正しく捉えている子どもは意外なほど少ないです。
目的がずれていれば、間違った方向に努力することになるか、やらなくなるかということになります。
幼いうちに勉強の目的を伝えることができるかどうかで、その後の学び方は大きく変わるでしょう。
勉強の目的とは
勉強の目的は、問題を解けるようにすることではありません。
良い高校、大学に進学するためでもありません。
就職のためでもありません。
勉強の目的を、私は次のように考えています。
・自分が生きている世界について知ること
・これを生活の中で活用できるようにすること
問題の解き方を知りたがる子
問題を解くことが勉強だと思っている子は、次のようなやり取りになったりします。
「解き方、教えてくださいよー。」
「まずは、自分で考えてみな!」
厳しいことを私は言います。
しかし、無理なこと、できないことは要求しません。
数学で、計算問題はできますが、文章題が苦手な子です。
文章題は、文章を読んで、出てくる要素の間に関係を見つけ出して、式を作り、その式を解いていく、という流れで解いていきます。
この中で、文章を読んで式を作るまでが重要な部分です。
できる子は、問題の中に出てくる要素、例えば、水の量、自動車、そのスピード、走った距離、ケーキの分量、などなどを図に描くなどして、文章と実際のモノや量を順番に対応させていきます。
その過程で、様々な量と量との関係、量とモノとの関係などを見つけていくことができます。
それがどうしてもできない子がやりがちなことはこれです。
答えをみて解き方を覚える。
文章が意味していることを考えずに、覚えた解き方のパターンに当てはめて、答えを出すのです。
答えはあっています。
しかし、
「どうやって解いたのか説明して」
と尋ねた時、答えることができません。
「学び方がわかる本」のはじめに、
学んだことをどう使えるのか考え、
実際に使ってみましょう
とあります。
どんな分野だろうと常日頃、それを意識してやっていれば、「解き方を覚える」なんてことはする必要がありません。
大手進学塾に通って、毎日何時間も勉強していたような子が、解き方を覚えたがる傾向があったりするのは、なぜなのでしょうか。
まとめ
日常生活と勉強とが乖離してしまうと、悲惨な結末となってしまいます。
何のために学んでいるのかを意識することが大事です。