子どもの「学力」と「礼儀作法、マナー」には、実は強い相関があります。
このことに気づかず、「勉強しなさい」と小言を言い続けても、学力は向上しません。
親が狙うべきは、子どもが小さい頃から、徐々に「礼儀作法、マナー」を身につけさせることです。
以下で詳しく述べていきます。
礼儀作法、マナーとは
礼儀作法やマナーとは、TPOに合わせた立ち居振る舞いのようにも捉えられているかと思います。
しかし、本来は、他者への思いやりが根底になければなりません。
自分とは異なる他人が存在し、その他人を意識すれば、自然と生じてくるのが礼儀作法といったものではないでしょうか。
他者との共生が社会では必要です。
お互いが気持ちよく生活できるようにするために生まれたのが礼儀作法でしょう。
礼儀作法を習得すると学力が上がる理由
そして、他人を意識するからこそ、どのような行動を取ればよいかを考えるようになります。
ここが最大のポイントです。
礼儀作法を身につける過程で、多くの自己中心的な行動を我慢する必要が生じ、これが頭を良くしてくれます。
自分の行動を客観視すること、
望ましい行動の理由を考えること、
そして、抽象的なルールを思い出し、現在の具体的場面での行動を決定すること、
これら全てが基礎学力を高めるのです。
つまり、論理力が高まると言えます。
逆に、自分勝手な振る舞いは、思考ではなく感情のままに行動することなので、頭を使いません。
その結果、当然ですが学力が低くなってしまうと思われます。
どのように礼儀作法を教えるか
では、どのように礼儀作法を教えていけば良いのでしょうか。
上で述べたように、頭を使うように仕向けることが大切です。
やってはいけないのが、「いつも○○しなさいって言ってるでしょ!!」というような教え方です。
これは「指示」、「命令」、「禁止」という、今その場での行動をコントロールするやり方です。
これは言われたことに従うだけなので、頭を使わず、さらに悪いことに、怒られることで思考ができなくなってしまいます。
頭を使ってもらうために、このようなことは避けましょう。
望ましい方法は、
・ルールとして伝えること
・その理由を伝えること
・できていないときは、ルールと理由を思い出させること
以上の3つです。
根気よく教えていきましょう。